Android 10 ではプライバシーの保護とユーザーによるプライバシー管理を実現するため、システム UI の改良や、アプリが使用できるデータに関する権限と制限の厳格化といった大幅な変更が行われています。

すべてのデベロッパーがプライバシー機能を確認してアプリをテストする必要があります。影響は、各アプリのコア機能やターゲット設定などの要素によって異なる場合があります。

プライバシーに関する主な変更点

プライバシーに関する変更点 影響を受けるアプリ 対応策
対象範囲別ストレージ
外部ストレージ用の限定ビューが用意されました。このビューから、アプリ固有ファイルやメディア コレクションにアクセスできます
外部ストレージ内のファイルにアクセスして共有するアプリ アプリ固有ディレクトリ内およびメディア コレクション ディレクトリ内で処理を実行します
詳細
位置情報の利用許可に対するユーザー制御の強化
フォアグラウンド専用の権限により、デバイス位置情報に対するアプリアクセスをユーザーが詳細に制御できるようになりました
バックグラウンドでユーザーの位置情報をリクエストするアプリ バックグラウンドで位置情報が更新されない場合でも、グレースフル デグラデーションを確保します
バックグラウンドで位置情報にアクセスするための、Android 10 で導入された権限を使用します
詳細
バックグラウンド アクティビティの開始
バックグラウンドからのアクティビティの起動に関する制限
ユーザー操作なしでアクティビティを起動するアプリ 通知トリガー型のアクティビティを使用します
詳細
再設定不可能なハードウェア ID
デバイスのシリアル番号と IMEI へのアクセスに関する制限
デバイスのシリアルや IMEI にアクセスするアプリ ユーザーが再設定できる ID を使用します
詳細
ワイヤレス スキャンに関する権限
Wi-Fi や、Wi-Fi Aware、Bluetooth を使用するスキャン方法にアクセスする際、場合によっては、精細な位置情報に関するアクセス権限が必要になります
Wi-Fi や Bluetooth の API を使用しているアプリ 関連するユースケースの ACCESS_FINE_LOCATION 権限をリクエストします
詳細

プライバシー機能を更新する

  1. プライバシー機能を確認する - 変更点を確認してアプリへの影響を判断します。
  2. Android 10 でアプリをテストする - 早めに Android 10 を入手して、必要に応じてテストと移行を実施します。
  3. アプリを更新する - 可能であれば API 29 をターゲットに設定して、ベータ版トラックを利用しているユーザーまたは他のグループにテストしてもらいます。

最新のニュースと動画